雛人形
2023年08月30日

石川潤平の技1

石川潤平作品の特徴の一つでもある面相描きをご紹介します。

 

 

面相の中でも最大の技の見せ場である目。 「笹目」と「枠目」をお人形によって描き分けます。 「笹目」とは、薄い墨で幾重にも引き重ね、目を表現する技法です。 瞳が浮き出るような立体感が生まれ、眺める角度によって様々な表情を見せてくれます。 「枠目」とは、人間の瞳のように墨の濃淡だけで写実的に描いていき、一見ガラスの目と間違えてしまうほど精巧に描かれています。 目を描く筆仕事は職人の技量の差が大きく反映される部分です。 近年はより簡単に、より大量に製作できるガラスやプラの目を埋め込んで作ってしまうことがほとんどです。 お顔が違えば目も違って当たり前です。技で描けるがこその味わいを是非ご覧ください。